龍泉青瓷(龍泉青磁): 包装箱に「龍泉青瓷(龍泉青磁)」と大きく書かれており、作品はこの中国の有名な青磁窯で制作されたものであることを示しています。
世界非物質文化遺産(Immaterial World Cultural Heritage): 包装紙には「世界非物質文化遺産」と記載されています。これは、龍泉青瓷の「焼成技法」が2009年にユネスコの『人類の無形文化遺産の代表一覧表』に登録されていることを示しており、この陶磁器が非常に高い文化的価値と歴史を持っていることを裏付けています。
茶器セット: 写真3には、急須(蓋付きの茶壺)、茶海(ミルクピッチャーのような器)、茶こし(水切り穴のある丸い器)、そして多数の茶碗が写っており、本格的な中国茶を楽しむための茶器セットであることがわかります。
釉色(色合い): 全体的に美しい青緑色(セルラドンカラー)をしており、龍泉青磁の特徴的な色の一つである「粉青」やそれに近い色合いと見受けられます。写真4の急須は特に発色が鮮やかです。
貫入(クラックル): 写真1と2の接写から、表面の釉薬に細かなひび割れ(貫入)が確認できます。これは、龍泉青磁の中でも特に珍重される「哥窯(こよう)」の特徴の一つです(ただし、現代の龍泉青磁では意図的に貫入を出す技法が用いられることもあります)。貫入の入り方は比較的均一で美しいです。
胎土との対比: 急須の蓋の縁など、釉薬が薄い部分や高台と思われる部分に、濃い茶色(焦げ茶色)のラインが見られます(写真1, 2)。これは「紫口鉄足(しこうてっそく)」と呼ばれる現象に似ており、胎土が焼成時に露出して発色したもので、龍泉青磁の一部の様式(特に南宋官窯系)の特徴として評価されることがあります。
全体的な印象: 釉薬は厚くかかっており、玉のようなしっとりとした質感(「類玉」の美)が感じられます。
この茶器セットは、世界的な文化遺産である龍泉青磁の伝統的な技法と美学を受け継いで制作されたものです。
「世界非物質文化遺産」の伝統を持つ産地の製品であるという点で、高い文化的・歴史的価値を持ちます。
実用・美術的価値: 貫入の入った美しい青緑色の釉薬は、鑑賞に堪える美術品としての価値も高く、また茶器として実用する際にも格調高い雰囲気を楽しめます。茶器の形状やセットとしての完備性も優れています。
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