*アール・ヌーヴォーの巨匠が描く神秘の世界*
【白い象の伝説】
芝居「ジスモンダ」のポスター製作に寄り、一夜にして有名画家となったミュシャ。
大流行作家になった後も、生涯に渡りこだわった挿絵の製作。
女流作家ゴーディエの透明感ある文章と、ミュシャの繊細なタッチが創り出す美しいハーモニー。
*こちらは1894年に発行された初版のリトグラフを、額装(42㌢×45㌢)したものです。
*この原画は水彩色されていたようですが、当時はモノクロで出版されています。(初版から1930年代初頭まで続いたロングセラー本)
【詳細】アルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)」挿絵、ユディット・ゴーティエ著、リトグラフ(版上サイン有14 ㌢×19.5㌢)
【状態】古いものなので全体的にヤケやシミ等ありますが、経年のわりには特に目立った大きな問題はなく比較的綺麗な状態です。
【あらすじ】〘あぁ、生きるとは何と辛いものなのでしょう。何と孤独なのでしょう。〙
野生の世界から、シャムの王宮へと連れて来られた白い象。
数奇な人生を送る事になったその象と、王宮の姫パールヴァティとの哀しくも美しい愛の物語。
象の一人称で語られるエキゾチックなアジアの国々。
蓮の華が香り、風に乗って聞こえる優しい音色。
人間の存在を矮小し、前面に描かれる熱帯の動植物達。
ミュシャの手法により、一層存在感を増す儚くもたくましい白い象の存在。
*特にページ大7点(①〜⑦)の作品については「彼の挿絵の技術を代表する物であり、ドイツ歴史書用に彼が製作した最高の作品に匹敵する/資料より」*⑥は完売
【ページ大挿絵⑦説明】姫の婚礼の前夜に王宮をあとにした白い象。
その後ある男と知り合い、大きな商船の積み荷を下ろす仕事を手伝います。
そこで、下船したサーカス団に才能を買われ、その一座に入ります。
〘私はいつも以前の生活の事ばかり考えていました。愛する姫はどうなっただろう?と〙
姫がいない生活など彼にとっては意味がなく、彼は森で死ぬ覚悟を決めます。
ところが、最後の公演の夜、象がボールの上でバランスをとっていたその時、あの懐かしい声が聞こえたのです。
「アィラーヴァタ!」
〘誰が私の名を呼ぶのでしょう?幸せな頃の名前を〙
私はとうとう自分の楽園を取り戻したのでした。Fin
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