八仙の一角 禅画などにも登場する鉄拐仙人を描いた鉄地笄です。
全長約21.32センチ
幅 約13.1ミリ
厚み約3ミリ
重量約33g
「遁形(とんぎょう)」の術という魂(霊)を肉体から離し、遠くまで飛ばして活動させる超常の能力を使用しているシーンとなります。
指先、口先の方向に息を吹き、よく見ると小さな人形が飛び去っているのが確認できます。
この術により、鉄拐仙人は身体を地上に残したまま他国を訪れたり、弟子を導いたりできたと伝えられます。
しかし一度、弟子がその身体を焼いてしまったため、霊だけが戻り、やむなく他人の遺体に乗り移った――という逸話が有名です。
鉄拐仙人の魅力
肉体を離れて魂を飛ばす「遁形」の術を使う、自由自在の仙人。破れた袋から弟子が煙のように現れる姿や、鉄杖を持つ風貌は、超越した精神と人間味を併せ持つ象徴です。儒仏道の教えを超えた「世俗を離れた知恵と風狂の美」を体現しています。
風貌
痩せぎすで髪も乱れ、破れ衣をまとい、鉄の杖(拐杖)を手にした姿。
時に瓢箪や袋を背負い、煙のように魂を出入りさせる姿で描かれます。
容貌は乞食にも似て、俗を離れた放浪の仙人らしさがあります。
性格
豪放で飄々(ひょうひょう)としており、常識にとらわれない自由人。
弟子に心を許す一方で、人の愚かさを笑い飛ばすような諧謔と達観を併せ持ちます。
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ホビー・楽器・アート##美術品・アンティーク・コレクション##武具