作家(版画):ピエトロ・アクイラ
作家(原画):カルロ・マラッタ
作品名:「『ラファエロの聖書』より ラファエロの肖像のある扉絵」
年代:1674年
技法:銅版
イメージサイズ:31.3×39.2cm
額サイズ:54.6×65×2.5cm
サイン:刻銘有
附属品:額
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イタリア盛期ルネサンスの巨匠、ラファエロ・サンティ。
こちらは、ラファエロがヴァティカンのロッジアに描いたフレスコ画を元に版画化した挿画本『ラファエロの聖書(Raphael Bible, Imagines Veteris ac Novi Testamenti)』からの一作です。
1674年にイタリアのGiovanni Giacomo de Rossi出版より刊行された豪華本で、全52点の銅版画作品が収録されています。
巻頭を飾る2点の扉絵の内のひとつに当たる本作は、版画化するための原画をカルロ・マラッタ、製版をバロック時代のイタリアの画家・版画家、ピエトロ・アクイラが手掛けました。
当初、銅版画家として名を馳せたアクイラは、次第にラファエロやアンニーバレ・カラッチ、ピエトロ・ダ・コルトーナなど、自身が敬愛する芸術家たちが描いた壁画や建築装飾の版画化に尽力するようになり、その功績は各国で高く評価されていったのでした。
中央に堂々たるラファエロの肖像、周囲を天使や女神たちが取り囲み、下方には碑文が掲げられています。
ルネサンス様式の流麗な原画と、アクイラの目を見張るほどの精緻な版画技術がコラボした秀作です。
版面下部には、アクイラとマラッタの作であることを示す刻銘がございます。
ゴールドの額に、ベージュのマットとネームプレートが合わせてあります。
年代物の額のため、所どころに小傷やアタリ、補彩跡等の経年変化が見られます。
また、出版から350年以上もの非常に長い年月が経過した作品のため、シートにもヤケやシミ、若干の水濡れ跡や波打ちなどが生じています。
展示上ほとんど気にならない程度と判断しておりますが、アンティーク版画の持つ特性として、予めご理解くださいませ。
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撮影の都合上、実際の色味とは若干異なっている可能性があります点、ご了承ください。
ご利用中のディスプレイ端末によっても多少の差異が生じるかと思います。
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